アーカイブ: 2026年8月9日

【卒業生の声 Vol.2】 徳植啓康 さん

経歴
2016年 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
2017年 SSP 4期生
2019年 東京理科大学 理工学部 土木工学科 (現:創域理工学部 社会基盤工学科)
2023年4月 名古屋大学大学院 環境学研究科 地球環境科学専攻 博士前期課程
2025年4月 名古屋大学大学院 環境学研究科 地球環境科学専攻 博士後期課程
2025年4月 日本学術振興会特別研究員(DC1)

SSPでの研究内容 – 衛星リモートセンシングを用いた河川の土砂輸送量の推定
 当時は、グループで研究を進めていました。グループでは、当時話題となっていた干潟面積の縮小に焦点をあて、干潟面積の調査をする担当、干潟に流れる土砂量を推定する担当、森林から河川に流出する土砂量を推定する担当に分かれ研究を進めました。河川を流れる土砂量の推定は衛星リモートセンシングとの親和性が高いと考え、テーマ設定を行いました。

大学・大学院での専攻について
 大学院では、気象学の研究室に所属し、レーダを用いて降水形成過程の研究をしています。普段、気象庁や国土交通省が配置している気象レーダでは、立体的な観測に数分程度の時間を要します。私の研究では、30秒間隔で立体観測できるレーダを用いて、積乱雲の中の降水粒子の時間変化を解析しています。

現在SSP+で取り組んでいること
 受講生の研究サポート、NPO法人の運営、助成金等の申請に取り組んでいます。

SSPで学んだこと
 SSPで学んだこととして、印象に残っていることは、「専門性にこだわらずアイデアを出すこと」です。
 研究者として新規性の高い研究をするためには、その分野の現状を専門性高く把握することは重要です。一方で、SSPやSSP+では、新規性の高いアイデアを出すためには、分野の常識にこだわらず、他の分野の知見を取り入れながら研究を進めることが重要だと伝えています。実際に自身の卒業研究では、気象学の研究に、同じ研究室の河川工学で用いられていた数式を応用して取り組み、学会発表で表彰いただくことができました。
 SSP+では、こうした発想の仕方以外にも、研究テーマの立て方、結果の解釈や議論の方法など、研究活動で重要な考え方や姿勢を学ぶことができます。この学びは、科学研究に興味のある皆さんにとって、将来大学での研究に取り組むときだけでなく、大学での学びそのものを深める力にもなると感じています。

高校生へのメッセージ
 大学で専門知識を学ぶ前の今だからこそ思い浮かぶ、常識にとらわれないアイデアがあるはずです。SSP+には、全国の高校生からの刺激と、大学教員から研究者視点の厳しい指摘を受けながら、自身のアイデアを研究として磨くことのできる環境があります。皆さんからの応募をお待ちしています。

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【卒業生の声 Vol.1】 堅田凜平 さん

経歴
2016- 横浜サイエンスフロンティア高校
2016- 北大SSP3期生
2019- 明治大学農学部
2023- 明治大学大学院 農学研究科
2025- 民間企業 研究職

SSPでの研究内容低コストの簡易分光器を用いた太陽光誘起クロロフィル蛍光(SIF)の測定
植物に興味があり、論文を読む中で、植物が発する微弱な光(太陽光誘起クロロフィル蛍光)から植物の状態を評価できることを知りました。その仕組みの面白さに加え、非破壊で植物の生理状態を把握できる有用な手法であることに魅力を感じ、この研究テーマを選びました。

大学・大学院での専攻
大学・大学院では土壌物理学を専攻していました。土の水分量が変わると、植物の葉が反射する光もわずかに変化します。人の目では分からないその小さな変化を調べることで、葉が反射する光から土の水分状態を把握できる可能性について研究していました。

現在SSP+で取り組んでいること
受講生の研究指導や進捗のサポートに加え、教育プログラムの企画・改善、新規受講生の選考等に携わっています。

SSPで学んだこと
SSPでの最大の学びは「考え方」そのものでした。大きな問題を小さな問いへと分解し、一つひとつを見極めながら考え抜く姿勢です。組織運営や研究開発で課題に直面したとき、私はまず「何が原因で、どう影響しているのか」を丁寧に分析することから始めます。そのうえで、見えてきた要素の一つひとつに着実に向き合っていく。この考え方は、私の課題解決の基盤であり、今もあらゆる活動を支え続けています。

高校生へのメッセージ
SSPでの研究活動は、勉強や部活動などで忙しい高校生にとって、決して楽な挑戦ではありません。しかし、自ら課題を設定し、考え、試行錯誤しながら研究を進める経験は、大学やその先の活動でも必ず役立ちます。知識にとどまらず、自ら考え抜く力や挑戦する姿勢は一生ものです。 ぜひ一歩、踏み出してみてください。