経歴
2015年 – 北海道旭川東高等学校
同年 – SSP2期生
2018年 – 室蘭工業大学 工学部 機械航空創造系学科
2022年 – 東北大学大学院 工学研究科 ロボティクス専攻 博士課程前期
2024年 – 同 博士課程後期
2025年 – 日本学術振興会特別研究員(DC2)
SSPでの研究内容 – トナカイの移動経路変化とその原因のリモートセンシングによる解明
シベリアの北極圏には、野生のトナカイを狩って生計を立てている人々がいます。トナカイは毎年決まった経路を草を求めて移動しますが、近年その経路が予測できないほど変化し、人々の暮らしを脅かしています。私の研究グループでは、その原因が気候変動による草の育ち方の変化ではないかと考え、植物の茂り具合を表す指標をもとに、人工衛星の画像からトナカイの移動経路の変化を探る研究に取り組みました。
大学・大学院での専攻について
現在は、触覚知覚のメカニズムについて研究しています。私たちは指で触れるだけで、ものの硬さやざらつきを細かく感じ分けられますが、その感じ方が皮膚そのものの性質にどこまで左右されているのかは、実はまだよく分かっていません。そこで、光で皮膚の内部を断層撮影する装置を使って指先の皮膚の層の硬さや、押されたときの変形を測っています。あわせて、指先に細かい振動を与えて「どのくらい小さな振動まで感じ取れるか」という感覚の限界も測っています。皮膚の硬さや厚みという物理的な性質と、実際の感じ方を突き合わせることで、触覚のしくみを探求しています。
現在SSP+で取り組んでいること
現在は博士研究が中心のため関わりは限定的ですが、必要に応じて受講生のサポートに関わっています。これまでは、新規受講生の選考や受講生のスライド添削などを担当しました。
SSP,SSP+で学んだこと
SSPでの活動で身についたのは、調べる前にまず自分の頭で考えるという習慣です。新しいアイデアを出そうとするとき、先に文献や既存の手法にあたってしまうと、考えがそちらに引っ張られてしまいます。まずは、紙とペンだけを用意して机に向かい、これまでの経験をもとに思いつくかぎりのアイデアを出し切ってから情報を集めるようにしています。特に今は、生成AIに聞けばもっともらしい答えがすぐに手に入る時代です。だからこそ、白紙の状態で考える時間が貴重になっていると思います。皆さんが今持っている、専門知識に縛られていない発想は、それ自体が強みです。
高校生へのメッセージ
博士課程の最終学年になった今、SSPで受けた指導と経験が、研究者になるうえでどれほど大きかったかを実感しています。第一線で活躍する研究者の先生方に自分の研究を見てもらい、直接指導を受けられる機会を高校生のうちに得られることは、本当に貴重だと思います。初めての研究は戸惑うことも多いと思いますが、その分、得られるものは大きいです。ぜひ思い切って飛び込んでみてください。

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